ヒーロー・
林冲(右近)はメンタル面に難ありでウジウジ。女傑・
姫虎(笑三郎)は強くて、潔くて惚れ惚れするよな最高に格好いい女。暴れん坊の
李逵(猿琉)は憎みきれない単純バカ。人肉饅頭作って売ってたとんでもない悪女・
お夜叉(春猿)は、ミニスカートこそはかないが、太ももまで見せる大サービス。ナイスバディな韋駄天・
戴宗(猿若)、イケメンなこそ泥・
時遷(喜猿)。美しい女戦士・
青華(笑也)は「私、そういうこと話し始めると・・・止まりませんよ♪」とヲタクっぷりを可愛くチラ見せ。男・
王英(猿弥)は顔がイマイチでも一途さとキャラの良さで勝負。その他にも弓の名手・
花英(笑三)、正義感溢れる好青年・
彭キ(弘太郎)。敵役もマント翻す美形揃い。あっちを向いてもこっちを向いても美味しいキャラだらけで、オヨオヨと目移りしてしまう。(ああ、ここに段治郎さんも加わって欲しかったなぁ)
並み居る美形キャラ、「仲間」「絆」「情熱」「正義」・・・もぉ〜、顔が真っ赤っ赤になってしまいそうなテーマ、大仰なキメ台詞、随所でキマる見得、コスプレ心をくすぐる衣裳! どれもこれもがジャンプ的! こういうの・・・嫌いじゃない♪
暗くした舞台には、無機質な階段が左右に一つずつと、その上に橋状に渡した足場。このシンプルなセットが梁山泊を望む湖のほとりになり、砦となり、牢となる。暗闇に浮かぶ光・・・月や星や灯篭の灯りがとてもきれいでした。
舞台の様子も、ストーリーも、芝居運びも、音楽も・・・はてさて、これは歌舞伎なのかなぁ・・・と、ふと思うけど、私の身体が感じているのは確かに「歌舞伎」を観たときに感じる興奮と快感で・・・。すると、やっぱりこれは、少なくとも私にとっては「歌舞伎」だよなぁ・・・と。
あれだけ、くっさいテーマ、くっさい台詞、くっさいストーリーを臆面も無くやってのけて、それを格好良く見せてしまうパワー。これって一体何なんだろうか? と思う。(もしこれを、歌舞伎以外の舞台で見せられたとしたら、私は居たたまれなくなって早々に席を立ってしまうだろう。) こういう力技を可能にするものって、今の所私は、歌舞伎か、でなきゃそれこそ少年ジャンプ位しか知らない。このパワーの正体、秘密って何なのか・・・。
白塗りメイクと凝った衣裳と研ぎ澄ました肉体で、生身を半分捨ててキャラ≒人形になってみせる歌舞伎役者(役者の生身は消えてしまうんじゃなく、キャラの上に二重写しになっていて・・・)。このあたりに私の萌えポイントがあるような気はするんだけど・・・。
演劇嫌い(私、実は演劇は嫌いなんです。鳥肌立つほどに)の私が、何で歌舞伎は大好きなのか? この謎が解ける日は来るか?
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posted by sweet_pea at 23:31|
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歌舞伎観劇の記録
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