2017年11月19日

スーパー歌舞伎U『ワンピース』白ひげ海賊団ほか

 平岳大さんの骨太かつ気品漂う佇まい、存在感は、ただそこにいるだけでエースの強さ、哀しさ、優しさを感じさせて、何だか見ていると胸がつまる。立ち廻りのキレも増して、より切なかっこいいエースだった。ただ、マンガ的な台詞まわしは平エースにはそぐわないような気がしてちょっと違和感がある。例えばインペルダウンでの「情けねーぜ、この無様」っていう台詞・・・「情けないぜ、この〜」に変えるだけでも多少しっくりくるように思うんだけど・・・。

エース_平岳大.jpg

 隼人くんのマルコ。白ひげ海賊団登場のとき一目見て驚いたんだけど、くっきりぱっちりのはずの隼人くんの目が舞台のライトの下では凄味のあるタレ目に見える。流石の化粧テク。

隼人マルコ目.jpg

 それにしても隼人マルコ、男前すぎる。一度三階センターで観たのだけど、宙乗りで飛び立っていく隼人マルコの顔が間近に見えた瞬間、『ズッキュ〜ンッ』ってハートを撃ち抜かれる音がはっきり聞こえたよ。

隼人マルコ.jpg

 隼人マルコにも劣らぬハンサム、花剣のビスタ・右左次さん。相変わらず惚れ惚れする男振り、特に月代。マントの丈が長くなって、翻す姿がよりかっこよく♪ 隊長としての押し出しもより厚みが出て、鷹の目との対決が見たいな〜とか思っちゃう。

右左次ビスタ.jpg

 大火力での砲撃を開始した海軍を前にリトルオーズJr.の身を挺しての死闘。やっぱ泣く。壁に映る大きな影とシンクロした凄まじい闘いぶり。背にかけた笠に、エースとのエピソードが二重写し浮かんでくる。二人の海軍中将を相手に奮戦するリトルオーズJr.がついに崩れ落ちんとしているその時、抜き身を低く構えた巳之助・スクアードが花道を駆け抜けていく。この巳之助スクアードめちゃくちゃかっこいいんで、凄く気になるんだけど、リトルオーズの悲壮な姿から目が離せず、6回中4回みっくんを見逃してしまった(悲)。

 右團次さんの白ひげ・・・荒くれた海賊でありながら気高く薫り高い存在感。血みどろの立ち廻りの中漂う大海賊の香気に酔います。グラグラの「あの構え」好き。あれみると「来るぞ〜 大気が揺れ、地が割れる〜」って思います。
 
 歌舞伎を観ていると、ほんのちょっとした目の配りとか身体の動きですべてが一瞬に了解されてしまうような、物凄い情報量が圧縮された世界に触れることがあるんですよね〜。博多座で観たときよりも確実にパワーアップしている白ひげの能力にもそんな力の漲りを感じました。「ワンピース歌舞伎」が立ち上がったときにはもちろん「グラグラの実の能力の型」なんてのはなかったはずで、あの構えは役作りと稽古の中でグラグラの実の能力を身体的に見せる形として生まれたのでしょう。そしてその形に大海賊・白ひげとしての右團次さんの気が乗ったとき、映像や音響の効果がなくても大気は震え、大地は割れる。

 歌舞伎役者って凄いな、としばしば思わされる、その見えないものを見せてしまう力。「ワンピース」がこの先もくりかえし上演され続いていけば、やがて映像や音響の効果なしでも役者の技と心と身体ひとつで、白ひげは空間を震わせ、マルコは不死鳥に化身し、エースの身体からは炎が立ち昇るんだろうと思う。

 猿之助さんのシャンクス・・・舞台写真でしか拝見することができなかったけど、いやいやいやいや、もぉぉぉぉ〜〜〜〜 何?! このカッコよさ。「麦わらの挑戦」ではシャンクス一役だった猿之助さん。主役を若手にゆずりはしたけど、最後にこの姿で登場して、ぜ〜んぶ持ってっちゃう気まんまんだったね(笑)。ぜひ私にも、このシャンクスを生で見せてください、猿之助さん。
posted by sweet_pea at 22:14| Comment(0) | ワンピース歌舞伎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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